内側型野球肘
<内側型野球肘について>
成長期における“野球肘”でもっとも多いとされるのが、「内側型野球肘」です。
手のひらを正面に向けた状態で、身体の内側の方の肘に痛みが出るのが特徴です。
症状は、ボールを投げると痛い(投球時痛)、肘の曲げ伸ばしが痛い(屈伸時痛)、肘の曲げ伸ばしが制限される(可動域制限)、腫れる(炎症)、動かすと痛い(可動時痛)などが出現します。
痛みの原因になっている箇所や状態により症状は異なります。
痛みの原因として、筋肉や腱といった組織で炎症を起こすこともありますが、代表的なものは“骨端線”と呼ばれる“軟骨”です。
成長期には、肘の周囲には6箇所の骨端線が現れます。
骨端線は骨が成長するのに必要不可欠な軟骨組織です。
投球時には、テイクバックからリリースにかけて、肘に対して外反トルク、つまり外側に引っ張られる力がかかります。
骨が成熟していれば、骨より靭帯に負担がかかり靭帯損傷を起こします。
プロ野球の選手で内側側副靱帯の手術(代表的なものにトミージョン手術)をしたと聞いたことがあると思います。
まだ骨が未完成な成長期の選手の場合、靭帯よりも軟骨の方が構造的に弱いため、靭帯や筋肉に引っ張られてしまい、軟骨に損傷を起こしてしまいます。
これが「内側型野球肘」です。
○内側型:上腕骨内上顆下端裂離・分節、上腕骨内上顆骨端離開・分節、鈎状結節部裂離、内側側副靭帯損傷、内側上顆炎など
・10〜12歳 「上腕骨内上顆下端障害及び裂離骨折」
・13〜14歳 「上腕骨内上顆骨端離開」
・15〜16歳 「尺骨鉤状結節部裂離骨折」
損傷を起こす場所や損傷の仕方などは、骨の成熟度によって変化します。
また、骨年齢は±4歳くらいの幅があると言われています。
つまり、同じ年齢でも骨の成熟度には個人差があるということです。
整形外科にて“肘の内側の剥離骨折”と言われているものも含まれています。
「内側型野球肘」は比較的予後が良いとされていますが、離開の幅が大きければ手術になってしまったり、将来的に靭帯損傷のリスクが上がったり、肘の曲げ伸ばしに制限が残ったり、肘が曲がってしまうこともあります。
そのため、痛みが出た時は無理をする前に早めの受診をおすすめいたします。
[上腕骨内上顆下端障害]
肘の内側の骨に黒い線が横に入っている部分です。(→の先)
これは、肘の内側の靭帯が骨に付着する部分です。
ボールリリースのために腕を加速させた際に、靭帯を介してこの部分に牽引力がかかります。
それが結果的に骨に負担をかけることになり発症します。
上の写真は“下端障害”ですが、“剥離骨折(裂離骨折)”とは少し異なり、徐々に症状が進行するため、初期の場合などでは“ボールを投げなければ痛くない”ケースが多いのが特徴です。
「骨に異常があれば腫れるし動かせない」
と思われている方も多いですが、下端障害の場合、関節可動域制限(肘が曲げきれない、伸ばしきれない)が出現することがありますが、日常生活動作には支障がない場合がほとんどのため、注意が必要です。
“一球で発症するケース”も存在し、その時は“裂離骨折”となるため、状態に応じて固定が必要になります。
[上腕骨内上顆骨端離開]
骨が成熟していくと、肘の内側の骨自体(骨端核)が出来てきます。
さらに、中学生頃になると筋力も強くなってくるため、“下端障害”のように靭帯に牽引力だけでなく、円回内筋という筋肉が骨端核そのものを引っ張り発症します。
骨年齢が“下端障害”を起こす年齢より比較的高い年齢で起こすことが多いため、小学校高学年より中学生の方が多いと言われています。
実際は骨年齢に±4歳くらいの幅があることや、以前から徐々に症状が出現している可能性などから、“下端障害”と“骨端離開”を併発しているケースも多く見られます。
また、“骨端離開”の場合、離開の幅が広い場合は手術が適用になる場合もあるため、注意が必要です。
“骨端離開”も徐々に症状が出現するケースと、一球で発症するケースがあります。
”徐々に症状が出現するケース”では、投球時痛、屈伸時痛、関節可動域制限、腫れが見られることがありますが、日常生活動作に支障がないケースも見られます。
“一球で発症するケース”は、骨折の症状に準ずるため、あまりの痛さに腕をダランとする(デッドアーム)の状態になったり、腫れも強く出ます。
そのため、“一球で発症するケース”の場合、シーネなどを用いて固定が必要になります。
野球肘になってしまう原因には、
・誤った投球フォーム(投げ方が悪い)
・投げすぎ(投球数過多)
・投球強度のミス
・身体機能の低下(柔軟性や筋力不足)
・コンディション不良
などがあります。
ほとんどのケースでは、上記の原因が混合しています。
投球数の制限は確かに大切ですが、投球数の制限だけで野球肘は防げません。
野球肘を予防するには、投球数の制限だけではなく、肘に負担のかからない投球フォームを身につけたり、必要最低限の筋力や柔軟性を身につけたり、身体の使い方の訓練などが必要です。
「内側型野球肘」を発症してしまったとしても、痛みが取れるまで放っておくよりも、状態を見極めた上で、必要な治療やリハビリを行うことで、関節可動域の回復や筋緊張の改善などが見込めます。
「怪我をしていても出来ることはたくさんある」
当院では早期復帰に加えて、本当の意味での再発予防のために、治療からリハビリ、トレーニングやストレッチの指導に加え、投球フォームの指導(投球リハビリ外来)も行なっております。
投球障害の症例数は1000を超え、投球リハビリ外来での指導件数も600を超えています。
当院では、野球肘の障害予防から再発予防、パフォーマンスアップまで幅広くフォローさせていただきます。
内側型野球肘でお困りの方は、ぜひ当院にご来院ください。
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